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「蚊」についてのお話

 本日、蚊を3匹捕った。匹という単位で良いのかわからないが、とにかく今夜は久しぶりに蚊帳を吊らずに済みそうだ。1日で3匹というのはほんとに久しぶり。命あるものを殺してこんなに嬉しく感じるのは蚊とかゴキブリなど。これらはほんとにいいところが1つもない生き物だ。まあそれも人間から見た勝手な言い分かも知れないが。
 それにしても最近の蚊は取りにくい。人の顔の前では上下左右に加え、近頃は前後の動きも加わり立体的な素早い動きで撹乱(かくらん)してくる。昔の蚊は動きがもっと単純だったので今より仕留めやすかった。ダーウィンの進化論というのをおぼろげに憶えているが、全ての生物は環境に適応した個体の子孫が繁栄するのだそうだ。蚊で言えば複雑で素早い動きができる個体が殺されずに生き残り、その子孫が今繁栄しているということか。蚊も一昔前に比べて進化しているということだ。
 それにしてもおかしいのは、「血を吸っても人をかゆくさせない蚊」が何故生き残らないのか、という疑問。昔、大学時代の後輩が次のように言っていた。「蚊はバカだねえ、かゆくしないなら少しくらい血を吸わせてやるのに」。つまり、かゆくしないなら殺さずに共存してもいいーということだ。
 たった今、もう1匹現れた。ソっと静かに…。そして一気に「バチン!」やったあ!それにしても殺すのに神経を使う。すごい駆け引き。
 殺したところで、話を戻そう。それにしてもなぜ蚊は血を吸うだけでなく、かゆい液を注入するのか。注入しなければ、人間はかゆくないので、吸われる量はごく僅かだし、殺されないのではないか。つまり、余分な事をしなければ蚊という種族は世界でもっと繁栄している。アフリカではかゆい液の中にマラリアの病原体が含まれていて蚊は大深刻な問題となっている。最近は日本の蚊帳(カヤ)がこの地域で大活躍していて、蚊の侵入を防ぐだけでなく網目に蚊を殺す薬が塗ってあるので侵入しようと止まっているだけで毒が回り、かなり殺せるそうだ。NPOが買い上げ、無償配布から始まったアフリカの蚊帳であるが、今では各地で大活躍し、商品としての売上も伸びているそうだ。
 この地球上から蚊とかゴキブリとかが一切いなくなる(0になる)ことを祈るー勝手な人間様はしみじみ思う今日この頃である。

 その後、新たな事実が見つかった。血を吸うのはメスでしかも産卵直前の時期だけーという。どうゆうことかというと、生まれてくる卵の生育ために十分なタンパク質が必要なのだそうだ。メスもオスも普段は果物の果汁などを吸っているので元々タンパク質は蚊の体の中には無い。しかし、産卵直前には「どうしてもたんぱく質が欲しい」。そこで、潰される(死)の危険を冒してでも人間様に近づいてくるわけだ。つまり、蚊は血が好物なのではなく、「産卵直前の必需品」なのだ。
 必需品だから、どうしても必要なモノだから何としても吸いに来る。近頃では家の出入口の上の方で待っている。「人間が開けたら一緒に入ろう」という魂胆(こんたん)だ。最近の蚊は明るい所に出てこない。ほんの一瞬だけ姿を見せることもあるがそれだけだ。そしてあのプーンという独特の羽音もしなくなった。目立つ蚊は人間様にかなり潰されて(殺されて)いるので生き残った蚊とその子孫は進化を遂げている。もっとも進化が速い生き物ではないだろうか。「ダーウィンの進化論」をまさにありありと証明している生き物であるだろう。そして針を刺している時は全く痛みや痒(かゆ)さを生じさせない種も出てきている。(3分後くらいから痒(かゆ)みが出始める。その時はその蚊はもう遠くに離れてしまっている。)
 最近は車のドアの外でも待っているので、しかも巧みに入ってくるので進入を防ぐのは難しい。なのでムヒと蚊スプレーーこの2点セットは常に車内に置いておかざるを得ない状況だ。この巧妙に、さらに進化を進めつつある蚊ーー何とかならないものだろうか。

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