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北海道へ行ってきました(全行程1700km)後編

 翌朝、ホテルを出発。前日降りたIC(インターチェンジ)に戻るのは「また同じ景色」で能がないので新たな北海道の街並みの景色を見ながら先のICへと向かう。北海道の道路は巾が広い(ワイド、ゆったり)。本州では邪魔者扱いされる原付バイクもここなら車線の幅が広いので余裕を持って並走して走れそうだ。他には街中でもけっこう「空き地」が多く、まだまだ「開拓」の雰囲気が残っている感じだ。

 そして車は旭川方面の高速道に乗るため江別東ICへ入った。ここで、トラブル発生。なんとナビが苫小牧方面の進入路へ行くように指示してきた。「苫小牧」は前日に既に通過しており、逆方向ではないか。ナビは「留萌(るもい)」にセットしてあるのに「なぜ、苫小牧!!」。

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 いぶかしく思いながらも、ここはナビに逆らい、構わず「旭川方面」の進入路へ。(後で考えたところ、ナビは当初「江別西IC」を強く勧めてきていたが、我々は逆らって江別東ICへ車を進め、入った。ところがあくまでも「江別西IC」にこだわっているナビは「江別西IC(苫小牧方面)」に強引に戻そうとしたらしい。この時は何かナビに「意思」のようなものを感じた。まるでメンツにこだわる上司が強引に指示を出してきた感じだ。「指示した通り、とにかく江別西ICから乗れ」と。)

 

 その後、車は順調に「旭川方面」に向かって高速道を進んでゆく。問題のナビは何事もなかったかのように「分岐点の滝川JCT(ジャンクション)まであと□kmです。留萌到着は○時○分です。」とアナウンスしてくる。どうゆうこっちゃ。まあ、こんなこともあるのかと。こちらは地理には自信がある人間。多少は迷ったが、結局自分の判断で「旭川方面」へと進入したわけだが、自信がない人はナビに従ってしまうだろうね。すると、高速道だから大きな時間ロスになる。少し前の話だが、ボーイングの最新機737もプログラムミスで2回墜落したという。パイロットは必死に機首を上げようとしたがプログラムの指示の方が強く、無理やり機首を下げられ、地上に向け突っ込んだという。やはり、-AIや機械に頼りすぎるのはどうか-ということですね。

 

留萌道路は片側1車線(過疎地域へ)

留萌道路へ入った途端、片側1車線となった。ここから先は人口が少ないエリアだ。人口地域は札幌を中心としたエリアだけのようだ。車の数もグンと減った。1時間ほどで留萌市内へ着く。日本海沿いの街はどこも静かだ。騒がしくない。昭和の初め頃、この沿岸の村や町は「ニシン」の大漁(たいりょう)で賑(にぎ)わったそうだが、乱獲でニシンは姿を消し、また再び静かな、ひなびた地域に戻ったそうだ。

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豊富(稚内市の南)からオホーツクの沿岸へ

 旭川から北のエリアは「道北」と呼ばれる、人口が少ないエリアだ。それもそのはずで快適なシーズンは夏、そして初秋くらいで後はほとんど冷たく長い冬だ。がしかし我々家族はこのような「ひなびた地域」が好きなので、好んでこの地域を回っている。時折、鉄道の線路を渡る。これは旭川から稚内へ真っすぐ北上する宗谷本線だ。しかし、幹線にもかかわらず我が町のローカル線の方が駅舎や設備が勝っている-と思う。この路線はほとんど儲かっておらず、辛うじて維持されている感じだ。真冬の保線(線路を維持する)作業は想像を絶する。人件費をはじめ相当な経費がかかるに違いない

 最北の街である稚内の南、サロベツ原野で午後3時となった。時間もないのでここで日本海側のオロロン街道に別れを告げ、真東(まひがし)へ進路を変える。道北を真横に横断し、オホーツク海岸へ出た。風がきつい。ロシア、シベリア地方からの風だ。ここには面白い直線道路があった。「地平線まで続く直線道路」だ。本州ではお目にかかれない「本当に地平線まで続く真っすぐな道路」だ。エサヌカ線というのだそうだ。  

 今夜の宿は「はまとんべつ温泉ウィング」という所。これまたクッチャロ湖という大きな沼のほとり。風が強いので夕方の散歩などしたくても外へ出られない。なんと、部屋にはエアコンがないという。夏が短く、ほとんど必要ない-のだそうだ。しかし、今日は暑い。年々暑い日が増えてきているそうで、これからは必要となってくるだろうか。

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翌朝、オホーツク海岸沿いを南下(正確には南東下)

 何というか、ここは最も人口が少ないエリアらしい。前を見ても車がいない。バックミラーを見ても全く車がいない。対向車は時折あるのだが、とにかく「前後に車がいない」という状態が多かった。風景も相まってとても寂しく感じられた。多分、冬はここはロシア、シベリア地方から強烈な雪嵐(ゆきあらし)にさらされているのだろう。時折見かける家々の様子から真冬の厳しさが感じられる。「真夏が最も快適な季節」という感じだ。この日はサロマ湖まで行き、その後旭川へ向かう。

 

有名な観光スポット富良野「富田ファーム」の裏話(うらばなし)

 わが家族は「ひなびた地域」が好きで、有名観光地にはあまり興味がない。まあ、しかし、距離の関係でたまたま宿泊地となったので、有名な観光スポット富良野の「富田ファーム」へ行ってみることにする。

 着いてみると、大混雑。すごいわ、これ(+o+)。さっそく、名物の富田メロンを食べてみる。「うまいわ、これ」。さずがに有名になるだけのことはある。その後はいろいろな色の花が咲く富田ファームの畑を散策。まあ、しかし、僕はこうゆう人工的なものはすぐ飽きるので、早々と車に戻り家族の帰りを待つ。実はこの時、全く気付かなかったのだがメロンを食べた「とみたメロンハウス」からは美しきラベンダー畑が全く見えないように高い茶色い壁が作られていたのだ。

 これは帰りの新幹線車内でスマホからメロンを注文した後にわかったことなのだが、「とみたメロンハウス」と「富田ファーム」は全く別の経営者が経営しており、しかも対立しているという。「とみたメロンハウス」の経営者は「冨田隆司」さんで、「富田ファーム」の経営者は「富田忠雄」さん-なのだそうだ(よく見てほしい。「とみ」の漢字もわずかに違う)。二人とも兄弟でも親戚でもない「赤の他人」なのだそうです。

 しかし、いろいろなホームページを見てみるとどちらも優秀な農業者で従業員の面倒見もいい経営者らしい。もともとの発端は、「富田ファーム」の人気にあやかり、後からすぐ隣の土地で「冨田」さんが「とみたメロンハウス」を建てた-のが始まり-ということです。今のところ、畑が見えないように壁を作ってしまった「富田ファーム」の方が「悪者」と見られているようですが、実際はどうなのか。何も知らない観光客が食べ物を「富田ファーム」の方へ持ち込んで地面を汚したりとか、そんなこともあったかもしれない。何か簡単ではない、いろいろな「いきさつ、事情」がありそうです。

 が、しかし、わが家族も何も知らなかったため間違って「富田ファーム」の方にメロンを申し込んでしまったわけで、必ずしも「富田ファーム」さんにとって「とみたメロンハウス」が「悪」とも言えない-わけです-ね。(その後届いた「富田ファーム」さんのメロンもおいしかった-のは言うまでもありません)

 

 そんなこんなで、今回は北海道という土地柄でしょうか、いろいろと面白い経験をさせてもらった旅行でありました。とにかく、デカイ――わ北海道! 1700kmなんて初めて走った。ちなみに燃費は20.6km/ℓでした。―これもすごかった。しかし、道路の見通しが良く、ゆったりと道巾も広く、信号もごく少なく、交通量も少ないので距離の割には意外と走りやすかった。


 さらに、他にも洞爺湖などで意外な面白い話があったが、今回は長過ぎるので次回機会があればまた書こうと思います。(おわり)

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