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中国はどうしたいのか(その3)

 一言で言えば、「アジアの王」になりたい。側近におだてられ、どうやら本気で取り組むらしい。誤解のないように言えば「習近平とその取り巻き(指導層)」が考えていることで一般の中国人は温厚な人も多い。それは同じ中国人である台湾人を見ればよく理解できるだろう。まあ、政府の宣伝に乗せられ興奮している人々もいるが。
 さて、「アジアの王」になるにはもっと資源が欲しいということらしい。日本近海では「大和堆(たい)」という浅い所がイカの好漁場なので中国の漁船がたくさん来ている。この魚民の中には軍人も混ざっていて、また普通の漁民も軍事訓練を受けているので半軍人化している。そのため、漁船といっても「軍の先兵」のような感じだ。(中国政府は漁をしているただの漁民だーと言っている)。中国の沿岸、近海では魚が取り尽くされ、より遠くの海へーという事情もあるらしい。

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 そのため海上保安庁の船が多少追い払う行為をしてもあまり気にしている様子はない(巧みに避けながら、”したたかに操業”している)。そのあおりを食って能登半島の漁師たちには操業制限がかかり、ここのイカの総漁獲量は大幅に減少している。(中国漁船は半軍船ということで危険と判断され、中国漁船が来ている時は大和堆へは出漁ができない)。
 まあ、なんにしろ中国のやり方は、①まず漁船が入ってきて漁をする。追い払われると次は②中国の軍船に守られてやってくる。いつも中国の軍船がガードし、その間に根こそぎ魚を取ってしまう(乱獲)。③そのうち小島に漁師などの中国人がポツリポツリと住み始める。④しだいに監視兵、警備隊も駐屯するようになる。⑤兵舎や港、飛行場などが建設され始める。⑥堅固な要塞が建設され、近づけなくなる。―今、南シナ海ではこんな感じで各国の領海、小島がじわじわと侵されてきている。「国土から200カイリ沖まではその国の領海(排他的経済水域)」という国際条約を中国は無視し続けている。
 南シナ海の周辺国ではフィリピンが最もナメられていて、領海内に中国軍船や漁船がかなり入ってきている。操業していたフィリピンの小さな漁船たちは「ここは中国の海だから出ていけ。」と脅され、自国の領海内であるにもかかわらず漁場から排除されている。しかし、この状態に対し、フィリピンの大統領はほとんど抗議をしていない。中国から経済援助を受け、ワクチンの無料提供も行われているからだ。

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