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コロナウィルスについて(その5)

 今年は例年になく春が遅かった。聞けば二酸化炭素、その他有害ガスの排出量が全世界で前年比40%も減少しているそうだ。間違いなく、コロナの影響で人々が家に閉じ込められ、車や飛行機での移動など活動が極端に減っているためだろう(現在は日本では国際線で客を乗せた旅客機は1つも飛んでいない状況だという)。また、「自粛」が長引いているため、都市部の店は持ちこたえられるかどうか、大変な状況だ。

 かくゆう僕も現在は勤務日の半分が自宅勤務となってしまい、自宅でできる仕事を少ない出勤日に見つけて用意しなければならず、その上、本社からは〆切日は「変えない」という指示だから、「どうやって〆切日に間に合わせるというのか」と半ばあきれているところである。

 それにしても、国内で患者が発生してから1か月半くらい小康状態(全国の日ごとの新規患者数が50人ほどで推移)が続いていたのに、その間政府は経済対策にばかり関心があり、感染者増加に対してほとんど何も用意していなかったことが明らかになった。マスクだけはなるほどあちこちの企業に依頼し、新たに作るための機械設備の補助金なども付けていたが、そのほかの感染防護服や人工呼吸器などは「全く増産の依頼はしていなかった」。そのためここへきて慌てて各企業へそれらを依頼し始めたのだが、今から新規製造を依頼しても実際に生産が始まるのは早くても5月中旬、そして出荷は6月の初旬―こんなところだろう。その間、多くの患者、医療スタッフが大いに苦しむに違いない。

 雇用調整もしない。外国から、また自粛のため国内の旅行者も大幅に減少している中で観光会社、ホテル、土産物店などでは閑古鳥―従業員はロクに仕事がない。一方で、配送業者は通販の増加で需要が増えて忙しい。生活必需品を運ぶトラック業界は慢性的な人手不足。スーパーなどは従業員が足りない(学校が休みのため、小さい子供を持つ従業員が休みがちなため)。また、各地の農家は外国人研修生が来ないためこれまた人手不足。日本の中で「人手余り」と「人手不足」が混在しているのだから、厚生労働省が音頭を取って上手く調整すればいいのに「やらない」。

 そして、やっと航空会社のCA(スチュワーデス)を活用すると思ったら、防護服の縫製作業だって。この縫製作業については岡山など衣類産業の会社が早くから手を挙げていて、彼らは業務用ミシンと技術を持っているから縫製に慣れていないCAに任せるより3倍以上速くたくさんちゃんとした物を仕上げられる。そしてその結果、防護服の数がひっ迫している各地の病院へより早く届けることができるのに何故かそうしない。今余っているCAには慣れない縫製作業より病院へ行き、医療スタッフを後方支援する役の方が適任でしょうに。だって、彼ら彼女らは万一の航空機事故に備え常日頃から応急処置など医療の知識、技術の訓練を受けているわけだから、そして礼儀正しい職員が多いわけだから忙しい医師や看護師をイラつかせることなくサポート役にはピッタリでしょう?

 何か幹部の政治家や学歴だけは高い官僚達が机の上だけであれこれ考えて出した答えだけが実行されている感じで的外れ。アベノマスクも不衛生な外国の工場で作られたらしく汚れや虫などで回収騒ぎ。

 反対に東京都や大阪の知事は非常に頑張っており、日頃は遊び人の大阪人でさえ「よっしゃ、知事があんだけ一生懸命ならば、しゃあない、家に居たる。」と大阪の繁華街はまさかの人出8割減を達成してしまった。北海道も今のところまた感染者が増えてしまっているが、ここの知事も自らの仕事にとても一生懸命だ。今、曲がりなりにも新規患者数が減ってきているのは各知事の頑張りによるところが大きいーと思う。

 そして、新規感染者が全国で400人を超えると、もうベッドの容量オーバーみたいでコロナ以外の救急患者を含めて「患者のたらい回し」が始まる。いわゆる「うちの病院では受け入れられません」という受け入れ拒否が続出(実際に多くの病院でベッドがいっぱいで受け入れられない)。そして救急車は1時間も2時間も受け入れ先を探してあちこち走り回る、その間に患者はどんどん悪くなるーという状態だ。相撲界の力士、勝武士はこのベッドの容量オーバー状態の時に発病してしまったためにPCR検査さえも受けられず悶々としているうちに日が経ってしまい、ついに犠牲となった。

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 最近、内閣は唐突に「検事の定年延長」法案を提出してきた。内容は「内閣が気に入った検事は63歳の定年を超えてまだ勤められるようにしたい」ということだ。そうなると、黒川という内閣お気に入りの検事が検事総長(検察のトップ)になる線が濃厚だ。検察という組織は政治家を取り調べることができる唯一の機関なので「どうしても検事長にはお友達を置きたい」ということだろう。(森友問題や財務省の公文書改ざんを本格的に調べられたらたまらないからね)

 しかし、国民としてはそんな総理の個人的な事情より、「コロナ対策」の方を十分に、優先的にやってもらいたいーわけです。秋からはまたコロナが活動しやすい気候になるというので、それに備えて今のうちから医療用のマスク、防護服、医療従事者の数、ベッド数などを十二分に量を確保しておくべきだが。また中国客のウェイトが大きかった観光産業はどうするのか(また中国客を受け入れられるのか)、居酒屋や夜の街は経営をどうするのか(制限するのか、その線引きは?)、補償は?-いろいろコロナ関連の問題は山積みなのに、ぜんぶ後回しで「総理の個人的な事情」が最優先されている。

 とにかく、そんな人間様の事情にお構いなく、このしつっこいウィルスはわずかな隙(すき)をついて再びどんどん増殖する機会をうかがっているーというところ。

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