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いよいよPM 2.5がやって来た!


 中国の大気汚染がひどくなるにつれ、全土に広がった大気汚染物質(PM2.5)の一部が西からの強い風(偏西風)に乗って本格的にやって来た。今のところひどかったのは福岡市を中心に12/27と1/4の2回だけだが、汚染の度合い、風の向き、強さにより今後飛来量が増えてくる可能性も大いにある。
 偏西風というのは中央アジアから日本、アメリカまでの空(高度1万メートルの所)に勢い良く流れている強い西風(西から東へ吹く風)のことだ。偏西風関連で有名なのは毎年春先に中国の奥地―ゴビ砂漠からやってくる「黄砂」。これはしばしば西日本の空を覆う極小砂の膨大な大群で「春を告げる風物詩」としてTVなどでよく放映されている。

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PM2.5とは ばい煙汚染物質。粒子の大きさが非常に小さいため、肺の奥深くにまで入り込みやすく、ぜんそくや気管支炎などの呼吸器系疾患や循環器系疾患などのリスクを上昇させると考えられている。特に呼吸器系や循環器系の病気をもつ人、お年寄りや子どもなどは影響を受けやすい。

 偏西風の強さを示す他の例としては「風船爆弾」が挙げられる。第ニ次大戦末期、窮地に立った日本軍部はアメリカ本土へ向けてを飛ばすアイデアを思いついた。物資が乏しいため窮余の策で和紙とコンニャク糊で作られた風船であったが強い偏西風に乗り、太平洋上を7700kmも飛行、なんとアメリカ本土へ1,000個到達、落下したそうである(ちなみに発射数は1万個)。
 尖閣諸島の問題が発生して以来、日本政府が中国をあまり援助しなくなったのは理解できるが、このように中国の公害が年々ひどくなり、日本に悪影響を及ぼすようではやはり少しは公害対策支援(脱硫装置等の物質的、技術的な支援)を行うべきでは、と思ってしまう。低コストでばい煙を少なくする技術については日本は世界一らしいので。

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