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中国はどうしたいのか(その2)


 コロナで各国が対策に手を取られているのに付け込んで中国の領土拡大行動が活発だ。日本では尖閣諸島へ毎日中国軍艦が侵入してきて、日本の漁船を追い払ってるし、ベトナムとフィリピンにまたがる南シナ海では両国の沿岸付近にまで進出し、小さな島に居留施設や飛行場を建設、海は軍艦で固めて、「この領域は中国のもの」と宣言。西沙区、南沙区と行政管区名まで付けて既に規定事実の扱いだ。また、インド北部では相変わらずカシミール地域に進出し、軍事突破を狙っている。

中国はどうしたいのか(その1)
https://idktskn.hatenablog.com/entry/20150112/1421041348


 特に国力の弱い国に対してはナメた態度が露骨で、その国土の沿岸ギリギリにまで進出してきている(フィリピン沿岸、マレーシア沿岸など)。

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「沿岸200カイリはその国の領海」という国際的な取り決めがあるが、全く無視している。中国としては「習主席の偉大な指導により、領土は拡大、国はますます発展している。」という誇らしいアピールを国内外へ宣伝したいのだろう。しかし、中国の実態はもはや「習皇帝の絶対王政」であり、皇帝習のご機嫌をそこねれば平民はもとより共産党内の高官といえども「死」の危険が大きい。つまり、現在の中国は「習の私有物」であり、その他の13億の国民は高官も含めて「習皇帝へ絶対服従を誓うしもべ」なのである。彼が「あいつは目つきが鋭いな、私が気に入らないのだろうか」とつぶやけば、周囲の高官は忖度(そんたく)して、習に鋭い目を向けたその人物をそのうち「国家反逆罪」の疑いで逮捕するだろう。そして、最後には秘密が外に漏れない刑務所の中で抹殺してしまうかもしれない。実はその人物はただ昨晩奥さんとケンカして不機嫌だったーそれだけだったかもしれなくても、だ。よって、習と接するすべての高官はいつも心穏やかにして、常に優しい尊敬のまなざしを彼に向けねばならない。この接待は一生続く。実は皇帝と接する時間が多い高位の高官ほど危ない。我々だって、たとえ仲の良い友達であっても一生のうちには誤解が生じたり、時には「仲たがい」―ということもあるだろう。このような、日本では後(あと)で笑い話になるくらいのことが、中国では文字通り「命取り」になる。北朝鮮でしばしばNo.2と呼ばれる実力者が処刑されるのもその実例と思われる。
 
香港は終わった。次は台湾と尖閣だ。そして沖縄も
 中国のとりあえずの目標は太平洋をアメリカと分けること。つまり、ハワイのすぐ近くまで(日付変更線まで)海洋領土を広げることだ。そのためには台湾はどうしても取りたい島だ。ここで邪魔なのが「沖縄の米軍基地」。ここは固定の巨大空母のようなものだ。この基地が無ければ中国の軍艦はもっと沖縄に入ってくるだろう。「沖縄が?まさか。」と思うかもしれないが、ここは元々は琉球王国。その昔、その地理的位置を生かし、中間貿易で栄えていた国だ。中国と日本に対しては毎年貢(みつぎ)物を送ってご機嫌をうかがっていた-いわゆる八方外交という政策を取っていた。そして、これを中国側として都合よく解釈するなら、「琉球は我が国に貢物を贈ってくる。そして当時の中国王朝「明の皇帝」は琉球王がこの地を支配することを許した」という理屈が作れる。「沖縄は元々は日本領ではない。属国である琉球国のものだ」ーとなる。
 中国としては今のところ注意深くアメリカの情勢をうかがっている状態だ。アメリカはこのところ毎日5万人もの新規感染者を出していて、コロナ対策が主にならざるを得ない。そしてトランプ大統領の方針はアメリカ本土第一主義であり、遠い東アジアの事は二の次だ。アメリカ国内がもっと混乱してくれば東アジアにかまっていられなくなる。そして沖縄の駐留部隊がその数を減らされ始める。その時が来るのをじっと待っている感じがしてならない。(おわり)


尖閣諸島が日本領である証拠が出ていた。(外務省ホームページより)
(1)米軍は米国施政下の1950年代から尖閣諸島の一部(大正島久場島)を射爆撃場として利用していましたが,中国側が当時,そのことについて異議を呈した形跡はありません。
(2)1920年5月に,当時の中華民国駐長崎領事から福建省の漁民が尖閣諸島に遭難した件について発出された感謝状においては,「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島」との記載が見られます。
(3)1953年1月8日人民日報記事「琉球諸島における人々の米国占領反対の戦い」においては,琉球諸島尖閣諸島を含む7組の島嶼からなる旨の記載があります。
(4)1958年に中国の地図出版社が出版した地図集「世界地図集」(1960年第二次印刷)においては,尖閣諸島を「尖閣群島」と明記し,沖縄の一部として取り扱っています。

 

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